芸術館日記

0307-1.jpgフランス国立リヨンオペラ座バレエ団。クラシックバレエで訓練されたダンサーたちがコンテンポラリーの最前線の振付家の作品を踊る、フランス第2のバレエ団。

多国籍で、クラシックバレエの規格とは違ったサイズのダンサーたちも多い。パリオペラ座バレエのように直接のバレエ学校を持たないため、さまざまな出自のダンサーが集まっている。Noismを率いる金森穣氏もかつて在籍していたカンパニーである。

今回のリヨンオペラバレエの演目は3つ。

現在、コンテンポラリーダンス界をシードしている3人の女流振付家、マギー・マラン、アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル、サッシャ・ヴァルツの作品。3人ともそれぞれ自分のカンパニーを持っていて、そのために振付けた作品なので、どれもこれもずいぶん性格が違う。それを一気に踊ってしまうリヨンもすごいし、クラシックで訓練をしている(つまり自分とは全然違う『文法』を使っている)カンパニーのために自らの作品を振付け直してしまう振付家もこれまた激しい。

0307-2.jpg写真はダンサーたちを待つ楽屋。
不思議な衣裳は、マギー・マランの『グロスランド』で使うもの。『デブの国』とでも訳せるこの作品で、この肉襦袢とさらにその上に衣裳を着たダンサーたちが、バッハのブランデンブルグ協奏曲に乗ってクラシックバレエのセオリーにのっとった群舞を踊り、衣裳を脱がせ合って愛のデュエットを踊って、さらに裸(の肉襦袢で)群舞を踊る。クラシックバレエに尊敬と皮肉と愛を抱いている作品だ。

(長山)