芸術館日記

0326-1.jpg『水の話』の稽古開始を目前にひかえたこの週末、稽古に向けての最終ワークショップを行いました。出演者も決定し、今後、稽古でどのようなことをやって行くか、どんなことができるのか、その可能性をいろいろと探りました。

25 日は『アルルの女』でも「フラマン鶴の踊り」を振り付けてくださった、大池静先生にいらしていただき、踊りの稽古。ステップを踏んだり、輪になって踊ったり、わずかな時間にもかかわらず、最後にはかなりの出来ばえ。演出の中嶋しゅうさんの様子を見ると、どうやらこのシーンは実際の作品でも採用になりそうな気配です。ちなみにここでは生演奏付。今回のワークショップには、ミュージシャンのお二人(大坪寛彦さん、後藤まさるさん)も参加して、大坪さんはウッドベース、後藤さんは「アルル」のときと同様に、あれやこれやのパーカッション類。ベースとパーカッションの組み合わせで奏でられる音楽も、なかなか不思議な感じでグーです。

26 日は昨日に引き続きキャッチボールなどをしたあと、8の字で稽古場の中を歩いてみたり。合間でしゅうさんが話すいろいろもとても面白いです。キャッチボールにしても、ただ投げるわけではない。芝居は、言葉を相手に投げるもの。とはいえ、勝手に投げるわけではなく、会話というキャッチボールを成立させなければいけない。「相手が取りやすいボールを投げるクセをつけること」をしゅうさんは言います。

芝居を作るには、ただセリフを覚えてしゃべるだけではない、いろいろな要素が必要になります。恋をしている2人には、言葉ではない何かが2人の間にあります。お客さんはそれを感じ取るからこそ「この2人は恋をしているのだ」と思うのです。これまで数回のワークショップで、コミュニケーションを取るためのさまざまなゲームなどから、松本キャストたちも「仲間」になりつつあります。言葉ではない何かは、彼ら自身が「仲間」になるところから生まれて来るはずです。

(松野)