平成15年3月11日に市議会市民会館建設特別委員会が開催され、新市民会館の管理運営方針が了承されました。以下に掲載します。

 なお、管理運営費や事業計画の詳細につきましては、今後、館長をはじめとする運営スタッフが決定した後、さらに検討を進め、開館までに確立していきます。

 
 

新市民会館管理運営方針
 
位置づけと基本的な方向性
 新市民会館は、21世紀の松本にふさわしい施設として芸術文化創造活動の振興と多彩な交流の促進に寄与するため、旧市民会館が果たしてきた役割のうえに立って、さらに人を引きつけ、芸術文化をよりどころとして日本はもとより世界に向けて発信するとともに、世界からも受信する拠点施設であることを目指すものです。
 また、運営にあたっては、館の活動における収支のみにとどまらず、常にまち全体の盛り上がりを意識しながら取り組み、さらなる松本の文化的レベルの向上と都市の活性化に寄与することを目指します。
 そこで、次の5つを柱とします。
世界的にも高い水準の芸術文化を創造・鑑賞する場
市民の芸術文化創造とその支援及び発表の場
市民が近づきやすく、新しいまち全体の賑わいと文化の潤いが育まれる場
これらを通じて、市民が交流する場
あがたの森文化会館、美術館と連携しながら、三位一体で松本の新たな文化の創出を図る。
 
施設の利用
(1)  利用者のニーズに応じて常に門戸を開放するうえで、あらかじめ定める休館日(定休日)を設けず、通年開館とします。
(2)  利用時間についても、一定のルールのもとに柔軟に運用することとします。
(3)  ロビー、ホワイエや屋上庭園は、通常の開館時間の範囲において、公演等がない日でも市民に開放するとともに、事業等の状況に応じてギャラリー的な使用にも対応することとします。
 
事業の取組み
 上記1で述べた5つの柱を実現するため、旧市民会館型の貸館事業に加え、館が自ら企画・実行する自主事業に積極的に取り組むこととします。事業の推進にあたっては、中長期的な目的意識をもって常に評価や見直しをしながら取組みを進めます。
(1) 自主事業
   自主事業としては、館自らが作品として企画制作するもの、これらを全国に向けて発信していくもの、今まで松本ではなかなか鑑賞できなかった芸術的レベルの高い舞台芸術作品を招聘するもの、技術者・制作者や鑑賞者の育成を目指すもの等を想定します。
  鑑賞・創造型事業

 

    (ア) 質の高い、また、新しい舞台芸術の鑑賞機会の提供
    (イ) アマチュアの質の向上を目指した発表機会の提供
    (ウ) 市民の舞台芸術に対する関心を高め、学習を深める講座型の鑑賞事業の提供
  教育普及・育成型事業
    (ア) ワークショップやアウトリーチ等、館にとどまらない、広がりのある教育普及・育成型事業
    (イ) 技術者や制作者の各種養成講座
    (ウ) 舞台芸術をより深く鑑賞できるよう、鑑賞者を育てるための各種事業
  他の文化施設や地域・教育機関等との連携事業
    (ア) 美術館、音楽文化ホール、あがたの森文化会館や長野県松本文化会館等との連携事業
    (イ) 「蔵のあるまちづくり」等、他の施策とも連携した事業
    (ウ) 観光イベントと連携した事業
    (エ) 地域の芸術文化団体や地元商店街等との連携事業
    (オ) 大学、小中高等学校等との連携事業
    (カ) 医療機関や福祉施設等との連携事業
(2) 貸館事業
   貸館についても、館全体の事業運営の一環として位置づけることとし、芸術文化活動からコンベンション利用まで、幅広く受け入れを図ります。
  料金体系
    (ア)  料金体系については、長野県松本文化会館、塩尻市文化会館(レザンホール)、岡谷市文化会館(カノラホール)等の状況を参考に、検討を進めます。
    (イ)  市民を主体とする芸術文化活動においては、できるだけ利用しやすい料金設定とします。
   利用にあたっては、館の位置づけや方向性、事業展開をトータルとして捉え、(仮称)利用調整会議のような場で調整を図ります。
(3) レストラン、ショップ等
   レストランやショップについても、館やそこで行なわれる事業等の付加価値として重要な要素と捉え、施設にふさわしい事業者の誘致に努めます。
 
組織と運営体制
(1)  管理運営は、財団法人松本市教育文化振興財団へ委託することとします。財団については、関係機関と協議しながら民間を含めた組織への見直しを検討してまいります。
(2)  運営体制においては、次の4点を前提とします。
  迅速な意思決定が可能な現場主義
  芸術文化の振興と、地域や市民とのネットワーク拠点としての役割を担うため、市からの派遣職員と財団が雇用する契約職員の併存型
  組織の硬直化を避け、人材を有効に活用する観点から、可能な限り柔軟で多様な雇用形態をとるため、財団の職員はプロパーを雇用せず、常勤の専門職員を契約職員として雇用
  舞台技術常駐スタッフの一部、警備スタッフ、フロントスタッフは民間委託
(3)  館長等については次のような観点での人材確保を図ります。
  館長は、高い芸術的レベルの事業展開に取り組むうえで、芸術監督を兼ねることができる人
  プロデューサーは、事業運営上の責任者と施設管理を総括する支配人との両面を併せ持つことができる人
 
管理運営費
(1)  管理運営費の概算は別添資料のとおりとし、今後、スタッフや事業内容の検討を進めるなかで、開館までに詳細な詰めを行なっていくこととします。
(2)  館の自助努力を促し、運営に活力を与えるうえで、利用料金制度を導入します。
(3)  使用料収入やチケット収入、市からの補助金等の他、第三の財源に関しても積極的な取組みを検討します。
(4)  施設管理においては、徹底したコストの縮減を図るうえで、PFI手法等を参考に民間のノウハウを取り入れながら効率的な運用に努めます。
 
評価のシステム
 運営評価、事業評価、マクロ的に見た経済効果の測定等についての評価システムを構築し、常に見直しを行いながら運営改革に努めることとします。
 
施設の名称
 名称は、館の位置づけや方向性を示すうえで重要であることから、次の点に留意しながら検討を進めます。
(1) 舞台芸術を中心とした創造と交流の拠点であるという認識に立ち、「芸術」を冠した名称とすること。
(2) 市民に開かれた施設である一方で、世界に向けて発信する施設であること。
(3) 館全体の名称の他、各ホールに特徴と親しみを持たせるため、大(中)ホールと小ホールに個別の名称を持たせること。
 
開館に向けての取組み
 開館に向けて、新市民会館の施設や事業について市民にアピールするとともに、市民を巻き込んだ機運の盛り上がりを演出するため、次のような取組みを進めます。
(1) プレイベントの実施
  具体的には、文化シンポジウム、施設内覧会、市民参加型プレイベント等の実施を検討します。
(2) 情報誌等の定期的な刊行

 

   
 上記の他、個別事項については、市民研究会報告並びに管理運営検討委員会提言の趣旨を十分尊重しながら、開館までにさらに検討を進めます。
     
      【資料】
資料1 新市民会館の基本的な方向性
資料2 新市民会館の基本的な利用イメージ
資料3 新市民会館組織図
資料4 新市民会館管理運営費概算