更新日 2007/08/01

ぼくのそばにあるもの

私のお父さん

演劇を始めるようになって、自分の聞く音楽、観る映画などがガラリと変わりました。平たく言えば、何でも観て聞きたいという気持ちになったのです。

でも、どんな音楽や映画が面白いかを誰かに聞きたいとき、どうしたらいいだろうとふと考え、思いついたのは父に聞くということでした。

私の父は、魚釣りとお酒と音楽と映画をこよなく愛する人です。父の実家には、特大の収納ボックスにめいっぱい詰め込まれたCDがたくさんあります。

私がはじめて自分から父に欲したのは、レッチリ(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)でした。父は当然CDを持っていて、快くくれました。

そこから私はハマリ、いろんな洋楽を聴くようになりました。その度、父と音楽の話題で盛り上がり、お酒を呑みすぎてしまうこともありました。私にとって、父とお酒を呑むのはとても幸せな時間なのです。

映画について言うと、最近父と私がずーっと観続けている映画があります。それはヘドウィグ(ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ)です。この映画は、父の方から「これ観てごらん」と勧められた映画で、私自身とても思い入れのある映画の一つです。

昔小さかった頃、父の部屋の奥にアルバムがしまってある棚がありました。私は両親の若い頃の写真を見るのが好きだったので、よくその棚を漁りました。

あるとき、1枚の衝撃的な写真を見つけました。それは、父が完璧に女装をして、ウッドベースを弾いているライブでの写真でした。ビビってしまうところなのでしょうが、その写真がとてもかっこよくて、ずっと見ていました。なんでリビングに派手なアクセサリーがいつも置いてあったか、このとき謎が解けました。

公演も終わったので、また父とお酒を呑みながら、音楽や映画、今回出演した『罪と罰』ことなどをゆっくりと話したいと思います。

父親参観日に読む息子の作文みたいになってしまいましたが、演劇を始めるきっかけも父の存在がとても大きいので感謝しています。

それでは。

写真:若かりし頃の父

プロフィール
内藤栄一(ないとう・えいいち)
1983年生まれ。23歳。松本市に生まれ育つ。まつもと市民芸術館『水の話』に参加、演劇の世界に魅了される。以降、ワークショップ「シアターキャンプ」や『田舎奇談』などに参加。松本にいながらにして本物の刺激を味わえている、幸せ者な夢見る若そば打ち職人。

バックナンバー
  1. あの頃の上司に感謝2007/07/11
  2. 沼エビに教えられたこと2007/07/18
  3. 涙のブロッコリー2007/07/25
  4. 私のお父さん2007/08/01

連載記事一覧

最終更新日 2007/11/10
最終更新日 2007/11/14
最終更新日 2007/11/15
最終更新日 2007/11/12

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