更新日 2007/09/06

えげれすでも日本人

KARAOKE Night

“今夜はKARAOKE Night”、時折見かけるパブの看板。英国のカラオケはある種イベント。日本のように“ちょっと行く”ものではありません。

ある日のKARAOKE Night、校内のパブ。友人のお話。

機材を持ち込み工夫した空間。大きなスクリーンに客席のように設けられた椅子たち。そこはまさにオン・ザ・ステージな空間。

日本文化の一部だとして知られている、世界共通語KARAOKE。日本人にとって当たり前になっているカラオケは、海を渡れば世界からの興味の的KARAOKEへと大変身。曲が流れて、字幕に沿って、マイクを持って歌う。そのシンプルなシステムに、直立不動の西洋人続出。それでも踊る。サビでは叫ぶ。どうやら楽しんでいるみたいです。一方、東アジアでKARAOKEは人気らしく、歌いなれているご様子。出来はどうであれ、熱唱。モニターも手伝って、スクリーンに向かってただひたすら、熱唱。どうやら気持ちがいいみたいです。背中がそう語っていました。

そんな中、背が高くて寡黙で男前、その上笑うとかわいいトルコ人のお友達は言いました。「俺が行く。」彼にとっては初めてのKARAOKE Night。心ひそかに出番待ち。しかし、その前に大切なこと、そう。写真。記念すべきKARAOKEデビューを写真にと、急ぎ足で寮へカメラを取りに帰りました。しかし、20分経過。30分経過。。。帰ってきません。パブではまだ、完全熱唱とサビだけ熱唱の繰り返し。夜は更けていきました。

次の日、友人は彼に尋ねたそうです。どうして戻ってこなかったのか。彼は真顔でこう言いました。「練習してたんだ。」

闇練。カメラを取りにお部屋に戻った後、歌えるかどうかちょこっとチェック。きっとCDをリピートしたことでしょう。大きな体で小さな歌詞カードを片手に練習。そのKARAOKE Nightにかける意気込み、最高です。そして、ちゃんと歌いたい、と音楽好きの心、またまた最高です。

日本発のKARAOKE。スタイルは違えど、世界中で音楽好きの心をわしづかみ。いい仕事です、日本。

プロフィール
永田景子(ながた・けいこ)
福岡県生まれ。コトバへの漠然とした興味から、日本大学芸術学部演劇学科演出コースへ進学。卒業後、2年間の同学科研究室勤務を経て英国へ。多国籍の中、日本人を感じる日々。今年9月よりUniversity of East Anglia にてMA in Literary Translationへ進学予定。

バックナンバー
  1. やせがまん2007/08/09
  2. 踊るパブ2007/08/16
  3. 寛ぎタイム2007/08/23
  4. 日本味2007/08/30
  5. KARAOKE Night2007/09/06
  6. 夜中のハイタッチ2007/09/13
  7. 新生活と大家さん2007/09/20
  8. 刺激的なおじいちゃま2007/09/27

連載記事一覧

最終更新日 2007/11/10
最終更新日 2007/11/14
最終更新日 2007/11/15
最終更新日 2007/11/12

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