更新日 2007/12/04

まつもとの皆様、お久しぶりです!

開幕!

開幕しました!

23日、ついに「失踪者」東京公演初日の幕が開きました。初日が終わってこんなにホッとしたのは、初めてです。「ほんとにやれた」という感じ。勿論、そのために稽古してきたのですが、なにせ着替えや転換や芝居の段取りが膨大で。。。

本番前の総リハーサルでは、早着替えが間に合わず出遅れるは、衣裳を踏んで蹴つまずくは、足を踏み外して奈落に落ちる役者さんを目撃するは(大した怪我はありませんでしたが、舞台上の人が突然視界から消えた時にはホントに背筋が凍りました)、楽しくないハプニングが続出だったのです。とにかく誰も怪我をせず無事に終わったことに安心。初日乾杯でビールを掲げた時には、演出の松本さん初め皆さんの表情がしばらく振りにいい笑顔でした。

私はこの企画には昨年の7月のオーディションワークショップから参加させてもらっています。

オーディションのために小説としてではなく、舞台化する原作本として改めて「失踪者」を読み返したときに、「この役がやりたいな」と思った人物を幸運なことに今演じています。

「この人はこういう人」と描いていたイメージは、実際に私という役者が演じる制約の中で広がったり削られたりして、小説に書かれた動作は私の身体の生理と折り合いをつけて立体化してきました。この作業に、普通の稽古の何倍も時間(稽古時間というよりは、演じる役がいつも頭のどこかにある期間)を使えたのは有り難いことでした。

とはいえ、実際の舞台での稽古に入ってから気づくことも沢山あります。衣裳をつけてメイクをした相手役は稽古着にすっぴんの時とはまるで違う顔ですし、「ここはがらんとした空間で、深夜で、薄暗くて、、、」などと稽古場で自分の中で意識しなくてはいけなかったことも、実際のセットの上に明かりが入ると自然とそのように感じられます。自分の衣裳にもかなり背中を押してもらい、稽古場よりもなんだかのびのび芝居ができる気がしています。

松本公演まで、あと2週間。本番中も稽古をしたり、段取りが替わったりしていくので、まつもと市民芸術館での上演の頃にはよりまとまった芝居になっているはず。本当になかなか他では観られない作品だと思います(私はウソはつきません<笑>)。

20人の役者とスタッフが舞台空間をフル稼働して、お話を転がし続ける、名付けて「カフカマラソン」。是非是非、カフカの新しい魅力を発見しに、舞台の可能性を目撃しに芸術館に足をお運び下さいませ。「失踪者」は12月13日19時開演です!松本の皆様とお会いできることを楽しみにしております。

なんだか堅苦しい文章にお付き合い頂きありがとうございました。最後まで読んで頂いたことに感謝です。

それでは、皆様劇場で!

写真:「失踪者」舞台写真(撮影:宮内勝)

プロフィール
太田緑ロランス(おおた・みどり・ろらんす)
早稲田大学在学中よりモデルおよび演劇活動開始。映像、舞台、雑誌などさまざまなジャンルで活動中。主な出演作品は、舞台に岩松了3本連続公演「センター街」(演出/倉持裕)、ペンギンプルペイルパイルス#8「246番地の雰囲気」(作・演出/倉持裕)、新国立劇場「ピルグリム」(作・演出/鴻上尚史)、「城」(構成・演出/松本修)、映画にPFF観客賞作品「偶然の続き」(遠藤尚太郎監督)ヒロイン、「夜のピクニック」(長澤雅彦監督)など。

バックナンバー
  1. 『失踪者』、初荒通し!2007/11/02
  2. あわあわ2007/11/09
  3. ついに!2007/11/27
  4. 開幕!2007/12/04

連載記事一覧

最終更新日 2007/11/10
最終更新日 2007/11/28
最終更新日 2007/11/29
最終更新日 2007/11/26

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