芸術監督団

芸術監督団 団長/芸術監督[演劇部門] 木ノ下裕一

2026年度の芸術監督団のテーマは昨年度に引き続き“飛び出す!”です。
折しも、当館は大規模改修中。「せっかくなら、この状況を逆手にとって」「そうそう、これまで出会えなかった市民のみなさんにこちらから会いに行こう!」「劇場を飛び出して、いろんな場所で公演やイベントができるといいよね!」……と監督団三人は意気投合しました。
いよいよ“飛び出す”活動が本格化させていくのが今年です。
私の活動に限定して申し上げますと、古典企画「ひらく古典のトビラ」はキッセイ文化ホールをはじめ市内の会場で公演。ワークショップや学校でのアウトリーチも含め、いくつもの場所に出向いていきます。
また、就任以来一貫して大切にしてきた、障害のある方に劇場文化を届ける取り組みにもより力を入れていきます。まつもと市民芸術館制作の木ノ下歌舞伎『心中天の網島 アクセシビリティ版』は、舞台手話通訳や字幕、視覚的な情報をリアルタイムで実況する音声描写など、視聴覚に障害のあるお客様への数々のサポートを演出に組み込んだ舞台です。これを、松本を含め、全国9都市で上演します。
劇場文化を広くお届けしたい。
私たち監督団もまた多くの土地や市民のみなさんとの邂逅を経て、新たな刺激を受け、心境や発想も深化していくことでしょう。監督団第1期(3年間)の最終年にふさわしく、松本を謳歌したいと思っています。

プロフィール

写真:芸術監督団 団長/芸術監督[演劇部門] 木ノ下裕一

木ノ下歌舞伎主宰。1985年、和歌山市生まれ。
小学校3年生の時、上方落語を聞き衝撃を受け、その後、古典芸能への関心を広げつつ現代の舞台芸術を学ぶ。2006年に古典演目上演の補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。代表作に『娘道成寺』『夏祭浪花鑑』『義経千本桜—渡海屋・大物浦—』『糸井版 摂州合邦辻』など。2016年に上演した『勧進帳』の成果に対して、2016年度文化庁芸術祭新人賞を受賞。第38回(2019年度)京都府文化賞奨励賞受賞。NHKラジオ第2『おしゃべりな古典教室』のパーソナリティーを務めるなど多岐にわたって活動中。セゾン文化財団2026年度セゾン・フェローII。